WordPress の一番の特徴は、使い勝手の良さにあります。あまり操作方法を知らなくても、WordPress を使って、ウェブサイトを運営することができます。しかし、WordPress の本体コアファイルはどんなものであり、どこにあるのかを知っていれば、致命的な問題が発生した際に、その問題解決に役立ちます。
WordPress ワードプレスを構成するファイルは何百にも及びますが、知っておく必要のあるファイルはほんの数個だけです。この記事では、コアファイルが何であるか、どんな動きをするのか、どこにあるのかについて、もう少し詳しく説明していきます。さらに、それらを安全に取り扱うためのヒントをお伝えします。
また、これはあくまでも WordPress の本体コアファイルに関する初心者向けの導入記事であることに注意してください。この記事では、WordPress を使い始めたばかりの方に分かりやすくするために、詳細を意図的に省略している箇所があります。
では、見ていきましょう!
WordPress の本体コアファイルとは何ですか?
WordPress の本体コアファイルは、WordPress の主要機能を構成するファイルを指します。これらのファイルには、様々なファイルやサイズのものが含まれますが、最も目にしたり、さわる可能性が高いのは .htaccess、wp-config.php、functions.php のファイルです。
もし、これらの名前が何のことかわからないとしても、絶望しないでください。これらのファイルについて、説明していきます。とりあえず、コアファイルがどのようなものか、その中身を見てみましょう。
ほとんどの WordPress コアファイルを開けると、きちんと注釈が付けられています。ファイルの中身をチェックする際には、コードの至る所に書かれたコメント ( /* */ タグの間のテキストなど ) に注目してください。コメントがそれぞれの関数が何をしているのかを教えてくれます。
WordPress の本体コアファイルは何をしているのか?
WordPress のコアファイルを扱う際には、自分が何をしているのかわからない限り、絶対に設定を変更しないことが重要です。WordPress の基盤となるコアファイルは、壊してしまわないように、注意が必要です。
上記を念頭に置いて、裏側に手を入れる前に、ウェブサイトのバックアップを取っておきましょう。そのバックアップ作業は手動で行うことができますが、その作業を効率的に実行できるプラグインを使って行うことが理想的です。このバックアップ作業は、繰り返して行うことになりますが、その価値があります。このステップは欠かさないようにしてください。
ウェブサイトの裏側にあるサーバーとファイルにアクセスするには、FTPクライアントソフトを使う必要があります。無料で使え、すべてのオペレーティングシステム上で動作する FileZilla を個人的に使っており、お勧めです。それでは、本体コアファイルを見ていきましょう。
.htaccess ファイルと wp-config.php ファイル
.htaccess ファイルと wp-config.php ファイルは、WordPress をインストールした一番上のディレクトリに置かれるファイルの1つです。このファイルにアクセスするには、契約したサーバーホスティング会社から提供されるログイン情報を使って、FTPでウェブサーバーに接続する必要があります。接続方法の詳細について不明な際には、サーバー会社に確認してみてください。
ウェブサーバーへのアクセスが成功したら、public_html フォルダ (サーバーにより www フォルダの時もあります) に移動します。そのフォルダの中に、このファイル2つを見つけることが出来るでしょう。
まず最初に、.htaccess(「ハイパーテキストアクセス」の略)を見てみましょう。この.htaccessファイルは、ファイル・フォルダへのアクセス制御、パーマリンク構造のコントロールをします。よく編集するファイルですので、しっかりと把握しておきましょう。
次に、wp-config.php です。このファイルには WordPress の基本的な設定がすべて含まれています。データベースの設定編集や、メモリ制限の変更、WordPressの自動更新をオンにしたりすることができます。また、このファイルでWordPressのデバッグオプションを有効にすることもできるので、ワードプレスの様々なトラブル解決には欠かせません。
WordPress をインストールしたフォルダの一番上の階層には、他にもたくさんの重要なファイルがありますが、トラブル解決の際には、この 2つのファイルを主に見ることになります。
wp-admin フォルダ
wp-admin フォルダには、WordPress 管理画面を動かすファイルのほとんどが格納されています。このフォルダにはたくさんの WordPress コアファイルが含まれていますが、admin.php に注目してみましょう。
admin.php ファイルは、wp-adminフォルダの中でも、重要なファイルです。データベースへの接続や管理画面の読み込みなど、多くの重要な機能を可能にしています。また、ユーザーが管理者権限を持っているかどうかもチェックしてくれます。
このディレクトリで、他の注目すべき WordPress コアファイルとしては、network.php(マルチサイト機能管理)、update.php、users.php(ユーザー管理)があります。
wp-includes フォルダ
まだ紹介していない WordPress の主なフォルダとして、「wp-content」と「wp-includes」の2つがあります。wp-content フォルダには、WordPress の本体コアに関連するものよりも、テーマやプラグインに関するファイルのほとんどが格納されます。ということで、wp-includes フォルダに注目してみましょう。
この wp-includes フォルダには、基本的に WordPress ウェブサイトを動かす残りのファイルが入っています。wp-admin フォルダが管理画面を制御するディレクトリであるならば、wp-includes フォルダはそれを可能にするために呼び出されるものです。wp-includes フォルダを開くと、一番上の階層だけでも100以上のファイルがあり、全ファイルは網羅できませんが、その代わりに、WordPress の本体コアファイルの中でも最も重要なファイルの一つであるfunctions.php に注目してみます。
functions.php ファイルは、WordPress のプラグインと同様の動きをします。あらかじめ定義された関数を呼び出してウェブサイトに機能を追加したり、PHPで書き込んで、機能を自作も可能になります。さらに、すべてのテーマには独自の functions.php ファイルが同梱されており、テーマに依存した機能をウェブサイトに追加できます。これは wp-includes フォルダにある functions.php ファイルとは別に動き、その機能は別のテーマに切り替えるまで有効です。
WordPress 本体コアファイルのまとめ
WordPress の本体コアファイルが何なのか、何をしているのか、どこにあるのかを知ることで、あなたの WordPress ウェブサイトの可能性が大きく広がります。自分で問題をトラブルシューティングしたり、ちょっと冒険して高度な機能を実装することもできるようになります。
この記事では、知っておきたい WordPress 本体コアファイルについて説明してみました。では、簡単に見直しておきましょう。
- .htaccess ファイルは、ファイル・フォルダへのアクセスを制御し、サイト全体のパーマリンク構造を制御します。
- wp-config.php ファイルは、データベースの設定や自動更新など、WordPress の基本的な設定をカバーします。
- admin.php ファイルは、管理画面の後ろで動く機能すべてを管理しています。
- functions.php ファイルを使用すると、ウェブサイトに機能を追加することができます。そこで追加された機能は、どのテーマでも動作します。(また、それぞれのテーマにも、独自の functions.php ファイルがあります)